この地区はカナダからの3チーム、米国でもホッケーの人気のある都市からの2チームで構成されているため、非常に盛り上がるカードが多い(特にフレームス対オイラーズのbattle of Alberta)。所属するチームは、カルガリー・フレームス、コロラド・アバランチ、エドモントン・オイラーズ、ミネソタ・ワイルド、バンクーバー・カナックスである。1990年代半ばから10年ほどアバランチが高い総合力でプレーオフに進出していたが、主力選手の高齢化・正ゴールキーパーの不在といった問題を克服できず、近年はフレームス、カナックスに地区優勝されている。近年は2003-04シーズンのフレームス、2005-06シーズンのオイラーズと、この地区からカナダの2チームがスタンリーカップ決勝に進出した。
カナックスはここ数シーズン、双子のヘンリック・セディン、ダニエル・セディンの二人に得点力を依存し、チーム全体でのゴール不足が深刻であった。しかし2008-09シーズンにパベル・デミトラの復調、ライアン・ケスラーとアレックス・ブーローズのブレークによって得点力不足は克服されつつある。さらにシーズン途中にマッツ・サンディンを獲得し、センターのポジションを強化するとともに、ベテランの経験を若いチームに加えた。守備面では、世界でも屈指のゴールキーパー、ロベルト・ルオンゴを筆頭に、ベテランのサミ・サロ、若手のケビン・ビエクサ、アレキサンダー・エドラーなど充実している。カナックスはロースコアの試合にも、ハイスコアの試合にも対応できる、相手にとっては厄介な存在と化してきた。
まずカナックスの対抗馬となるのはフレームスであろう。特に注目したいのがカナダ勢である。まずフレームスである。彼らは非常にフィジカルが強く、激しい試合を展開する。フィジカルの強いチームの中で変化を加えられる存在であるのが、キャプテンのジェローム・イギンラである。彼はゴール王受賞の経験があり、ゴールが必要な場面で決める勝負強い選手である。守備陣で注目なのが、ディフェンダーのディオン・パヌフとゴールキーパーのミカ・キプロソフである。パヌフは強烈なボディチェックが持ち味の選手であるが、パワープレーでも強烈なスラップショットを見せる。キプロソフは非常にタフなゴールキーパーで、年間70試合出ることが当たり前のようになっている。シーズンの試合に出すぎている影響か、プレーオフでなかなか本領を発揮できないでいる。次にオイラーズである。オイラーズはチームが全体的に若く、非常にスピーディーなホッケーを見せる。注目の選手は、テクニックに秀でたアレッシュ・ヘムスキー、NHL屈指の攻撃的ディフェンダーのシェルドン・ソーレイである。地区優勝を狙うにはスター選手が少なく、例年プレーオフに入るか入らないかの順位を行き来しているが、2005-06シーズンにはプレーオフで第1シードのレッドウィングスを撃破し、そのままの勢いでスタンリーカップの決勝まで進出するなど、侮ることはできない。一方アバランチは世代交代がうまくいっていない。またワイルドは攻撃陣に厚みが足りず、ゴールキーパーのニコラス・バックストロム(キャピタルズの選手とは別人)に依存している。