この地区はオリジナル・シックスから2チーム、歴史が10年に満たないような若いチームが2チームと、リーグの新旧が融合したような形になっている。所属チームは、シカゴ・ブラックホークス、コロンバス・ブルージャケッツ、デトロイト・レッドウィングス、ナッシュビル・プレデタース、そしてセントルイス・ブルースである。この10年ほどはレッドウィングスがほぼ地区優勝している。今後は4チームの若手がいかに育ち、レッドウィングスを脅かすことができるかが注目である。
2008-09シーズン王者のレッドウィングスはコンスタントに成績を残し続けており、数年に一度はスタンリーカップを獲得している。彼らの攻撃陣、守備陣ともに層は非常に厚い。攻撃陣はどのラインからも点を取れる。テクニック抜群でありながら守備意識が非常に高いパベル・ダッツックをはじめとするスター選手に加え、いぶし銀の働きをするベテランもきちんといるなど、フォワード陣の総合力はNHLトップといっても過言でない。守備陣には、最優秀ディフェンダーであるノリス・トロフィーを幾度も獲得し、レッドウィングスのキャプテンを務める二クラス・リドストロムをはじめ実力者ぞろいである。数少ない不安はゴールキーパーか。2007-08、2008-09両シーズンともに正ゴールキーパーを固定せず2人併用している。そのため、プレーオフ直前にどちらを先発させるかという問題が生じる。2007-08シーズンは当初はドミニック・ハシェックが先発であったが、クォーターファイナルで不用意なゴールをいくつか許したためクリス・オズグッドに先発の座を奪われた。
レッドウィングスほど実力はないが、他の4チームもそれぞれカラーが出ており、非常に面白い。特に注目したいのがブラックホークスとブルージャケッツである。まずブラックホークスである。弱冠20歳でキャプテンに就いたジョナサン・テーブス、テーブスと同年代のパトリック・ケーン、さらに度重なる怪我から回復したマルティン・ハブラットが注目選手である。チーム全体でも非常にスピーディーな攻撃を仕掛け、見ていて気持ちがいいチームである。次はブルージャケッツである。こちらはブラックホークスとは対照的に、非常に強固な守備をベースにしたチームである。守備を支えるのが、2008-09シーズンの新人王・最終候補に残ったゴールキーパーのスティーブ・メイソンである。ディフェンス陣は、堅実な守備に加え攻撃への意識も高まってきたフェドア・テューティンをはじめ、堅い選手が揃っている。攻撃陣を牽引するのが、キャプテンのリック・ナッシュである。彼はここ数年ラインメイトに恵まれなかったが、2008-09シーズンにクリスチャン・フセリウスが加入しラインを組むようになってから、依然にも増して得点力がアップした。またプレデターズ、ブルースともに若手選手が成長してきており、今後が楽しみである。