アトランティック地区に属するチームは、ニュージャージー・デビルズ、ニューヨーク・アイランダース、ニューヨーク・レンジャーズ、フィラデルフィア・フライヤーズ、ピッツバーグ・ペンギンズである。この地区は東カンファレンスの中でも最も厳しい地区であるといっても過言ではない。2007-08シーズン、2008-09シーズンと連続してニューヨーク・アイランダースを除く4チームがプレーオフに進出している。さらにこの地区は同じ州同士、あるいはハドソン川をはさんだチーム同士など、一種のダービーマッチが数多く存在する(例えばフライヤーズ対ペンギンズはbattle of Pennsylvaniaと呼ばれている)。
この地区ほど攻守のカラーが分かれる地区はないだろう。攻撃的なチームカラーであるのは、フライヤーズとペンギンズである。守備的な戦いをするのがレンジャーズである。バランスが取れているのがデビルズであるが、フライヤーズとペンギンズの攻撃陣に比べると層がやや薄い。アイランダースはフリーエージェントに伴う選手の放出、さらには主力選手の相次ぐ故障のためにここ数年思うような戦いができていない。
アトランティック地区の激戦を盛り上げるのがスター選手たちである。まず挙げなければならないのが、ペンギンズさらには世界の2大スターである、シドニー・クロスビーとエフゲニー・マルキンである。彼らはまだ20代前半で、今後さらにNHLを盛り上げてくれるだろう。フライヤーズの若きキャプテンのマイク・リチャーズも注目である。リチャーズは攻守両面に優れ、2008-09シーズンには最優秀守備的フォワードに贈られるセルキー・トロフィーの最終候補者に残っている。デビルズの注目選手は、ゴールキーパーとして歴代最多勝利を2009年3月に達成したマーティン・ブロデューアである。ブロデューアに対抗できるゴールキーパーの一人として挙げられるのが、レンジャーズのヘンリック・ルンドクビストである。彼はトリノ五輪でスウェーデン代表として金メダルを獲得し、またNHLで新人の年から4シーズン連続30勝以上をあげている。